九州から四国へ
今回は、4泊5日の予定で四国をまわる。これまで四国はお隣ながら、あまり行くことも少なく、初めてのところが楽しみ。
九州から四国へ渡るには、大分からフェリーに乗るのと、高速で橋を渡る、大きく2通りがある。
基本的に高速道路は使わない、としているので、必然的にフェリーとなる。そのうち、小倉ー松山は夜行便、佐伯ー宿毛は佐伯まで遠すぎるので、これらは対象外。
残った中で、佐賀関ー佐多岬が乗船時間70分で一番短く、三崎半島をドライブしてみたいと漠然と思ってました。
宇和島フェリー
まずは、3週連続の大分へ向かいます。しかも前週と途中までほぼ同じルート。
下道で大分までって、実は福岡から4時間ほどかかるので、結構遠い。目的地はさらに海の向こう、だというのに。
前の週に車中泊した、道の駅豊前おこしかけ、で昼食。今回は屋台村ではなく、持参したお弁当です。食べながら気がつきました。
まさか、フェリーがいっぱいなことはないだろうか?
そう、これまでの経験で、ノーアポで乗れなかったことがなかったので、今回も何もしてません。でも、ふと不安になり、すぐに電話してみましたところ、今日の予約はすでにいっぱい、とのこと。
うーん、やってしまったか。
仕方ない。地図をみてその次によさそうな、別府ー八幡浜のフェリーへ電話してみると大丈夫。こちらは空いてました。時間的にも14時発に間に合いそう。気を取りなおして別府まで進みます。
乗船時間は約2時間半。車はそんなに多くはないですが、自衛隊の方が団体で乗ってたりするので、気分的に混んでるような感覚でした。

あらためて料金を確認すると、すべて合計で11,680円。結構な値段します。わたしのハスラーのガソリン満タン4回分ほどに。ということは、1週間ほど走り回った時のガソリン代ぐらいです。そう考えると高いなあ。
さらに高速道路の料金も確認しました。一番短い倉敷ー丸亀間なら2,000円を切るようですから、ガソリン代を含めても相当な開きがあるようです。四国に限っては、高速の使い方を一度見直した方がよさそうです。
宇和町卯之町
フェリーは時刻通り、4時45分に八幡浜港に到着。港のすぐ隣に道の駅があり、ここで休もうかと考えたが、もう一足さきに伸ばして、宇和島まで行くことにする。
天気も良く、日もまだ高い。途中でひとつ目的地があった。西予市の宇和町卯之町は、江戸時代から教育が盛んで、明治時代の学校や街並みが保存されている。
今日は時間がないので、ゆっくりはできないが、雰囲気だけでも味わっていきたい。
街並みが整備された街道はすぐにわかった。夕方でもあり、人通りもほとんどなかったので、車を止め写真だけ撮らさせてもらう。

開明学校といい、現存する四国最古の学校。

整然と並ぶ、6体のお地蔵さん。とても神々しい。

ここ宇和町は、宇和島藩の宿場町として栄えたとあるが、海や港から少し離れているし、大きな川があるわけでもない。でも、江戸時代明治時代を通して、これだけ教育に力を入れてきた先人の明に驚かされる。
道の駅 うわじま きさいや広場
目的地は、道の駅うわじま。ここは、珍しく街の中心から徒歩圏内にある。横には高速の高架もあるので、ある程度の車の出入りは覚悟しての車中泊。ただ、実際にはそれほど気になるほどではなかった。

また、隣にローソンがあるので便利に過ごせます。

宇和島城趾
翌日、朝の散歩に出かけます。
宇和島城に来ました。7時過ぎですが門は開いていて、小高い丘を登ると天守閣があります。

また、ここから眺める市内もいい。お城がある街っていいなあと思う。

帰りに市内を歩いていると、お弁当屋さんが。

カツ丼が、初恋の味だとは。。。
道の駅うわじまの隣に、宇和島新内港駅という港がある。今は近々の島々へ定期便が運航している。以前は九州行きのフェリーもあったらしい。

今日の予定は、愛媛から高知に入るのだが、できるだけ海岸沿いを走り、(今回だけでは無理なんだが)四国一周を完成させたい。
地図で検討した結果、ずっと海岸線はきりがなくなるので、国道沿いに行き、面白そうなところは幹線からはずれた海岸線でも可にする。
外泊
国道57号線を南下。高知県に入る手前の愛南町、道の駅みしょうMICで休憩。ここの魚屋はいろいろ種類も多くて面白そう。
この道の駅でパンフレットをゲットし、急遽目的地を2つ追加しました。外泊と高茂岬。
海岸線脇道に入り、高茂岬展望園地を目指します。いきなり、複雑に入り組んだ海岸線と高低差のある狭い道を進んで行く。海が見える時は、すばらしいドライブルートになる。
まもなく、紫電改展示館があった。太平洋戦争の時の戦闘機である。飛行機に、特に興味があるわけではないが、このような果ての地になぜ展示館ができているのかに興味があり、見に行くことにする。
他に観光客はいないようで、建物の前まで車で行くことができた。中に入らせてもらうと、係員の人が常駐しているようだ。実機が展示されており、周囲に関連した展示物がある。

詳しくはわからなかったが、昭和53年に海底からこの実機が発見され引き揚げられたこと。現存する紫電改はこの1機だけだということ。それに多くの人のたくさんの思いが重なっているのがわかった。
さらに進む。時折のぞく、半島と海の景色がとにかくすばらしい。

15分ほどで、石垣の里、外泊に着く。
ここは江戸時代末期から明治時代初めにかけて出来た集落。すぐそばに、内泊という集落があり、その少し山側に中泊という集落がある。それでも手狭になったので、各戸の次男三男が急斜面を少しずつ削り、石垣を高く高く積み上げて作っていったとのこと。
入り口に無料駐車場があるので、さっそく入ってみる。

1軒1軒の高低差は3、4mはあるだろうか。おびただしい石の量だ。

私事ですが、ちょうど自宅改築の為に、擁壁を造り替えているのですが、法律が厳しくなり、高さが2mを超えると、とたんに費用が跳ね上がるという経験をしていたので、ここならどうなるだろうという事ばかり考えてしまう。
高茂岬
そこから約30分、狭くて急で細い道が続き、ようやく高茂岬に着く。途中、対向車がなくてラッキーだった。もし出会ったら数十mはバックしなければならなかっただろう。

景色がすばらしい、というよりは、よくぞここまで来たな、という満足感のほうが優っている。
高茂岬へ行くルートは、愛南町から国道をはずれ、途中の船越という集落で二手に分かれる。外泊を経由して西側の海岸線沿いに高茂岬に至るのが、県道34号線平城高茂岬線。もうひとつは分岐してすぐトンネルをくぐり、東側の海岸線沿いに高茂岬に至るのが、県道300号線平城船越線。
帰りは迷った。300号線は見るからに狭い道が続きますよ、と言った匂いがぷんぷんしている。ただ、地図見て考えたのは、海辺の集落が続いているからその分楽だと判断した。
実際、正解。離合できない道が基本だが、集落の付近は生活道路として拡張工事が進んでいるのでずいぶんと走りやすい。これから行かれる方はぜひ参考に。
まこと食堂
国道56号線に戻り、東へ。昼食は宿毛あたりで、ちゃんぽんを探すがヒットせず、ラーメンに変更し、「まこと食堂」を目指す。
着いてみれば、宿毛のフェリー乗り場のすぐそば。しかし、並びのお店は全部閉まっており不安。まこと食堂も、外からは中の様子が全然わからなかったが、入ってみると昔ながらの食堂の雰囲気。さらに、テーブル、カウンターともほぼいっぱいの繁盛店でした。

注文したのは、中華そば。これがまた昔ながらのいい感じで、さっぱり美味しい。大正解です。


車中泊での旅行を始めてから、当たり前だが何にしても、予約をしたことがなく全て成り行き。なので今回初めての失敗となったが、これも経験。次回以降、フェリーは事前予約します。
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